【コラム】香港からマカオへバスで行く港珠澳大橋(HZM Bridge)完全ガイド(写真付き)
香港からマカオに移動する際には、上環駅からターボジェットにのってマカオに入国していました。2018年に香港からマカオにかけて世界最長の橋ができ、そのルートからバスでマカオへ行けるようになりました。橋ができてすぐにコロナ禍での海外渡航制限が始まりましたので、ほとんどの日本人の方はこのルートで移動されたことがないかと思います。今回、このルートを利用して香港からマカオに移動してきましたので、実体験を踏まえて写真付きで紹介いたします。このルートを使えば週末や繁忙期にターボジェットの便待ちが解消されますので是非、次回マカオに行く際には利用してください。
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1.港珠澳大橋(こうじゅおうだいきょう)とは
港珠澳大橋(こうじゅおうだいきょう)とは、2018年10月に完成した、香港とマカオ及び中国の珠海市を結ぶ約50キロメートルの世界最大の海上橋のことを言います。英語では香港、珠海、マカオの頭文字をとってHZM Bridge(HongKong Zhuhai Macau Bridge)と呼ばれています。香港からマカオへ行くには、ターボジェットに約1時間乗らなければなりませんでしたが、バスで行けるようになり、大変利便性が上がりました。この橋を建設した目的は、中国政府が進める香港マカオ含む広東省のデルタ地区の粤港澳大湾区(えつこうおうだいわんく)構想の一環としての建設であり、このエリアを世界最大の都市圏にするとされています。
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2.出発準備(パスポート持参、オクトパスカードにチャージ)
1国2制度といいながらも香港からマカオに行くというのは香港を出国することになるので、パスポートを忘れずに持参しなければなりません。また、日本でのSUICAのような交通系ICカードは香港にもありオクトパス(OCTOPUS)カードと呼ばれています。公共バスは、現金では乗ることができないので、オクトパスカードに100HKドル程度(1HKドル=18.05円 2023年12月31日現在)はチャージしておくようにしましょう。
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3.香港の国境(香港口岸)へ向けて出発
ホテルの最寄駅からMTR(香港の地下鉄)に乗ります。途中、南昌駅で東涌線に乗り換えます。実は、この東涌線は、香港空港と九龍、香港島を結ぶ空港高速鉄道と並行して走っており、駅と駅との感覚が大変長くすごいスピードでぶっ飛ばします。香港ディズニーランドへ行かれる方も、この線に乗って途中の欣澳駅で乗り換えます。欣澳駅でディズニーランドへ行く乗客がほとんど降りたので、列車内は余裕で座れる状態になっていました。
香港国際空港が1998年に移転開業するまでこのエリアは静かな漁村エリアだったので、今でも存在する漁船と高層ビル群の住宅地が混在した街になっています。
東涌駅に着くと国境行きのバスに乗り換えます。国境行きのバスはB6系統なのですが、バスターミナルが大変わかりづらく、現在は臨時のバスターミナルからの出発になっています。東涌駅から国境までは9.1HKドルです。香港空港から直接、国境へも行くことができ、その場合はB4系統のバスに乗ります。
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4.香港の公共バスはとても便利
香港のバスは日本のバスと違って大変便利なところがあります。1つは5GのWi-Fiが30分間無料で使えます。セキュリティー面での心配がやや残りますが、ギガを使いすぎないためにもバスの中ではWi-Fiを利用します。また、USBの充電コンセントが備え付けられており、スマホの充電をバスの中ですることができます。前面に座った現地の方もこのコンセントを使ってスマホの充電をしていました。
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5.香港を出国してマカオ行きのバスへ乗車
バスを降りるとすぐに国境があり、出国審査が行われます。左側が登録しておいたらできる自動化ゲートで右側が通常の出国審査になります。国境はどこでもそうなのですが、ものすごい監視カメラが設置されており、威圧感が半端ないです。香港の出国審査は簡単でパスポートを提示して数秒で通過できました。
マカオ行きのチケットを買います。自動販売機では現金もクレジットカードも使えずAlipayやWeChat Pay等のスマホのキャッシュレス決済のみとなっています。日本のPayPayやd払いは使えないので仕方がなく、有人の切符売り場でマカオ行きのバスチケットを買います。休日だったので、マカオ行きのバスは頻発しています。10分に1本ぐらい出てるような感覚でした。2階建てバスなので、景色の良い2階席が人気です。
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6.いよいよ港珠澳大橋を渡ります
マカオ行きのバスが出発し、一方通行の車道をそのまま進んでいくと港珠澳大橋に合流します。合流したところでは既に右側通行になっていました。香港領内なのでまだ左側通行かと思っていたのですが、港珠澳大橋の管理は中国が行っているので、橋の中は全て右側通行です。左側通行から右側通行へ変わると言う瞬間を見たかったのですが、残念から見ることができませんでした。
港珠澳大橋は片側3車線の経路車線、1番左側が追い越し車線になってます。最高速度は100km/時の表示がありました。橋を走行中、ダブルナンバーのバスが追い抜いていきました。香港と中国の両方のナンバープレートをつけているので、ダブルライセンスナンバーと呼ばれます。港珠澳大橋はマカオだけではなく、中国の珠海とつながっているので、ダブルライセンスナンバーのバスはマカオではなく珠海行くのと思われます。
本日の天候は曇りで視界が悪く、洋上の同じ風景が繰り返されるので絶景が見れると言うわけではなく単調な景色が続いていきます。
驚いたのは、橋を走る車両はバスと乗用車のみで1台もトラックを見かけませんでした。トラックの通行は禁止されてないはずですが、生鮮食料品を含む大量の物資を中国から香港にどのようにして持ち込んでいるのでしょうか。深圳と香港の間は、クロスボーダートラックで輸送されています。珠海と香港の間は、橋の通行料が高いこともあり、まだまだフェリーで輸送が主力なのだと思われます。
9:50にバスに乗ってちょうど40分でマカオ側の国境に到着です。ここでバスを降ります。
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7.無事にマカオ入国
マカオ入国審査の建物に入ると、大きな監視カメラが何台も並んでいます。このエリア以降写真撮影は厳禁です。少しでも不審な行為をすると、すぐ公安に連れていかれるので、外国の出入国審査場での態度には気をつけなければなりません。
マカオの入国審査の並ぶ列が非常に難しいです。訪澳旅客と書いてあるのですが、4番から12番までのゲートは香港人専用で香港のIDしか使えません。パスポートで入国審査をするものは同じ訪澳旅客の列でも、丸の中に番号が書いてある。13番から19番に並ばなければなりません。番号に関しては、当日の混み具合により変わることがあるので注意をしてください。
無事入国審査を終えると、3ヶ月間の滞在許可証が発行されます。出国時に必要ですので、なくさないようにしましょう。最後に税関検査がありますが、呼び止められなかったらそのまま通過しても大丈夫です。以上で、港珠澳大橋を使ったルートで無事マカオに入国することができました。
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8.いざカジノへ
マカオの国境から市内への移動はタクシーか公共バスになりますが、カジノのあるホテルへ直行するのであれば、ホテルの無料送迎バスが出ています。私は、WYNEとMGMのホテルが共同運航しているホテルのバスにのって市内へ向かいました。
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9.この記事を書いた人
大阪市で行政書士事務所を経営している楠本浩一と申します。20年以上、物流業界で仕事をしてきた経験から大阪でもほとんどいない運輸・物流専門とした事務所です。国際物流の仕事の関係で上海に住んでいたこともあり、上海で鍛えた得意の北京語を駆使して中国系の企業もサポートさせていただいております。貨物運送、旅客運送関係、倉庫や海外の物流関係でお困りごとがありましたら、ぜひ、ご連絡ください。
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