軽貨物ドライバーを始めるならアマゾンフレックスか?クロネコヤマト軽貨物フランチャイズか?


最終更新日 2023年9月22日



新たに軽貨物ドライバーをされようとされるは、①アマゾンフレックスに登録するか、②ヤマト・スタッフ・サプライ(YSS)のクロネコヤマト軽貨物フランチャイズに加盟するか、③元請運送事業者から仕事を請負う、④企業の専属車として冷蔵車などの生鮮食品を扱うといったパターンがあるかと思います。この中で、誰かの紹介ルートでない場合で、需要の多い宅配貨物を扱う場合は、①のアマゾンフレックスか②のクロネコヤマト軽貨物フランチャイズを検討されます。どちらもメリット、デメリットがあり一概にどちらがいいということはありませんが、この2つの軽貨物ドライバーを始めるにあたって比較をしていきます。


軽貨物運送の許認可をお手伝いをさせていただきます
当事務所は、運輸・物流専門の行政書士で軽貨物運送を開始するにあたっての許認可手続きのお手伝いをさせていただいております。運輸支局への許認可手続きだけでなく、軽自動車検査協会での黒ナンバー(事業用ナンバー)の取得、届出運賃の提出まですべてをフルサポートいたします。また、等級引き継ぎでの任意保険の加入方法、損害賠償保険への加入等もアドバイスさせて頂きます。ご依頼いただいたら、すぐにでも軽貨物運送事業を開始できるまでお手伝いさせていただきますので、軽貨物をはじめようかどうか迷っている場合は、ぜひお問い合わせください。


1.報酬体系
アマゾンフレックス
アマゾンフレックスは、想定する稼働目安時間のブロック当りの金額で報酬が支払われます。AIによって、標準的な軽貨物ドライバーが運べる数量を算出しブロックとしています。同じブロックでも、マンションが密集している都心部では、荷物の数が多く、郊外の一戸建てのエリアは配送効率が悪くなるため、ブロック当りの個数が少なくなっています。あくまでの標準的なドライバーの作業で時間当たりの荷物の数を割り出していますので、初心者の場合は、ブロックの時間以上かかることもあります。
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズ
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズから受託する場合は、荷物1個当たりの配達につき○○○円が支払われる委託形態です。他の元請運送事業者から受託する場合にも個数単価で請負ことが多いです。初心者の場合、1日フル稼働しても60~80個程度しか運べないので、大きく稼ぐのは難しいといえます。ただし、ベテランドライバーになると1日200個運べる人もいます。
 

 



2.契約形態
アマゾンフレックス
アマゾンフレックスは、アマゾンジャパン合同会社との業務委託契約となります。直接契約することによって、中間マージンが発生しないため売上金は元請運送事業者の1次委託や2次委託に入った場合に比べて高くなる傾向があります。
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズ
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズは、ヤマト・スタッフサプライ(YSS)とのフランチャイズ契約になり、ヤマトグループの荷物を配送します。
 

 



3.使用できる車両
アマゾンフレックス
軽貨物車(4ナンバー車)の場合は、荷室長、荷室高、荷室幅の合計が4,000mm以上のワンボックスタイプで最大積載量350kgの積載量の車両となっています。具体的には、スズキのEVERYやダイハツのハイゼットカーゴが代表的な車両になります。軽乗用車(5ナンバー車)でもステーションや時間帯限定で行うことができ、車高が1700mm以上のワンボックスタイプで乗車定員が4名、後部座席を倒すこと(フルフラットに倒せなくとも可)ができる車両となっています。軽貨物車・軽乗用車ともに軽貨物運送事業の届出を行って、事業用ナンバー(黒ナンバー)を取得していなければなりません。
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズ
軽貨物車(4ナンバー)のワンボックスタイプで、代表的な車種はスズキ EVERY、ダイハツ ハイゼットカーゴ、ホンダ N―VANになります。また、色の指定があり白色のみとなります。前方座席のドア部分にYAMATO STAFF SUPPLYと書かれたマグネットシールを貼付します。
軽乗用車については、記載がありませんでしたが、直接、確認をとったところ、軽乗用車でも可能との回答でした。ただし、軽乗用車の場合は、最大積載量が165kgと軽貨物車(350kg)の半分以下のため、仕事を回してもらえるかという点で課題があります。軽乗用車でクロネコヤマト軽貨物フランチャイズを始める際には、最寄りの支店(事業所)に確認をとってください。
 

 



4.配送拠点の数(デリバリーステーション・営業所)
アマゾンフレックス
刻々とステーションを新設していますが2023年6月現在で約120のデリバリーステーションがあり、そのうち半分はアマゾンのスタッフが常駐しない小規模なステーションになります。ヤマトの営業所の数に比べると少ないので広範囲のエリアを受け持つことになります。それを考慮して、個数あたりではなくブロック時間当たりの報酬体系になっています。
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズ
2023年3月31日現在で営業所3219拠点あります。以前は、営業所、宅急便センター、ヤマト運輸直営店と名称がわかれていましたが、2022年10月より営業所に統一されています。アマゾンフレックスに比べて比較的狭いエリアでの配送になるので、個数当たりの配送効率は高くなります。
 

 



5.初期費用・月額費用
アマゾンフレックス
初期費用・月額費用は特に発生しません。
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズ
フランチャイズ契約になりますので、253,000円の加盟金が初回に発生します。ロイヤリティが月々11,000円発生します。ただし定期的にヤマト運輸の仕事がもらえるため、毎月ロイヤリティを支払ってもそれ相応のメリットがあります。
 

 



6.研修体系・福利厚生
アマゾンフレックス
アマゾンフレックスでは、全く初めてのドライバーでもベテランドライバーと同様のスキルを要求されます。元請運送事業者から仕事をもらう場合は、先輩社員に同乗させてもらったりする機会がありますが、アマゾンフレックスの場合はそのような実地研修は一切ありません。最初は短時間のブロックから始めていかないといきなり8時間のブロックをやってしまうと配達完了できなくなってしまいます。福利厚生に関しても特にありません。
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズ
研修体系が充実しており、4日間の基礎研修、先輩ドライバーの車両への同乗研修を行います。制服も貸与されます。
 

 



7.労働時間
アマゾンフレックス
労働時間の制限が設けられており、1日最大12時間まで、週に50時間までしか働くことができません。短期でガッツリ稼ぐということはできませんが、長期で続けるのに優れています。
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズ
フランチャイズの業務委託契約のため、労働時間の制限がありませんが過重労働を防ぐために1日8時間程度の配送時間になっています。ほぼヤマト運輸の荷物で週5~6日フルに働くことができるため、他の仕事と掛け持ちしなくても安定的な収入が得られます。
 

 



8.再配達
アマゾンフレックス
注文時に置き配が可能で玄関や宅配ボックスなど置き配場所を指定しているので、その場所に置くことで配達完了になります。現在75%の注文者が置き配を指定しているため、再配達は少ないです。
クロネコヤマト軽貨物フランチャイズ
鍵のかかる宅配ボックスや宅配ステーション以外の置き配ができないため、不在時は持ち帰り再配達になります。特に単身世帯が入居するワンルームマンションは昼間の不在率が高く、夜間に再配達することになります。ポストに投函できるネコポスなどは配達単価が安いですが、再配達はありません。
 

 



9.注意すべきこと
アマゾンフレックス、クロネコヤマト軽貨物フランチャイズの両方とも配送という仕事を完了させるための業務委託契約です。仕事上の細かな指示をうけず、自分のやり方、ペースで行うことができます。仕事の過程はそれぞれドライバーに任されていますが、全ての荷物を時間内に運び終えないとペナルティーの対象となり、ペナルティーが頻発すると業務委託契約が解消される危険性もあります。事実、アマゾンフレックスでは配りきれない(未配)や無断欠勤、遅刻などを繰り返すとアカウントが停止されアプリを使うことができなくなってしまいます。
また、フリーランス(個人事業主)扱いになりますので、労働基準法の対象外となり、労働基準法その他労働関連法で保護される条項の対象外となります。労働時の事故についてもサラリーマンの場合は労災扱いとなり補償されますが、フリーランスの場合は労災保険の特別加入を行っていない限り一切の補償はありません。
軽貨物ドライバーを始めると、見かけ上は売上がサラリーマン時代の給与より高くなりますが、サラリーマンのメリットが失われ、また車両等の維持費、保険料が月9万円程度かかるので、実質は、売上-9万円から国民年金、国民健康保険料を支払った金額になります。いきなり、フルタイムで軽貨物ドライバーを始めるのではなく、サラリーマンの副業として土日、夜間のみから始めてみて、フルタイムでできるスキルが身についてから会社を辞めてフリーランスになる、といった選択肢も頭にいれておいたほうがいいかもしれません。


10.お知らせ
当事務所は、運輸・物流専門の行政書士事務所として、貨物運送業・利用運送業(第一種・第二種)、軽貨物運送業の許可・認可及び倉庫業許可・登録を行っています。運送業・倉庫業に興味を持たれた方は、ぜひお問い合わせをお願いいたします。許認可取得だけでなく、開業後の業務運営や運賃設定、運賃交渉のやり方、元請運送事業者の紹介、法律で定められた書類作成の支援などをサポートさせて頂きます。
 

 

 

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楠本浩一

楠本浩一

1965年8月兵庫県神戸市生まれ。同志社大学卒業。パナソニック㈱及び日本通運との合弁会社であるパナソニック物流㈱(パナソニック52%、日本通運48%の合弁会社、現パナソニックオペレーショナルエクセレンス㈱)で20年以上物流法務を担当し、現場経験を踏んできた実績があります。