倉庫業開業マニュアル



これから倉庫業を開業されようとしている方、異業種から倉庫業へ参入を考えている皆様へ
倉庫業を始めるというと、いきなり何億円もの倉庫を購入して開業するというイメージがあるかもしれません。このガイドマニュアルでは、少ない開業資金でまずは1つの倉庫を賃借した上で倉庫業を登録し、徐々に営業倉庫を増やしていくといった倉庫業の開業・経営について解説しています。
倉庫業の登録が必要な倉庫と不要な倉庫、登録申請の方法だけでなく倉庫業登録を受けた場合には倉庫業法上どのような運営・管理をしていなかければならないかについて初めての方にもわかりやすく解説しています。
倉庫業の開業を検討されている方、異業種から倉庫業へ参入を考えている皆様はぜひ、一読お願いします。

【目次】

1.倉庫業の現在の状況
2.倉庫業とは
2-1.倉庫業とは
2-2.倉庫業と営業倉庫について
3.倉庫業の登録が必要な倉庫・不要な倉庫
4.倉庫業を営まない倉庫
5.営業倉庫の一部を自家用倉庫に変更する場合は注意
6.倉庫業の料金体系
6-1.才建て・坪建て表記の料金は使えません
6-2.寄託契約に基づく倉庫業の料金体系
6-3.倉庫保管料の3期制とは
7.運送業に倉庫業をプラスすることでさらにパワーアップします
8.都市計画法・建築基準法、倉庫業法上の留意点
8-1.都市計画法・建築基準法の留意点
8-2.倉庫業法上の留意点
8-3.倉庫業にあたらない運送契約に基づく運送途上の一時保管とは
9.営業倉庫の種類と施設設備基準、倉庫の特徴
10.倉庫業登録のフローチャート
10-1.定款の目的欄に倉庫業を追加
10-2.事前準備
10-3.登録申請
11.倉庫管理主任者
12.倉庫業登録申請に必要な書類
12-1.倉庫業登録申請に必要な書類一覧
12-2.確認済証
12-3.倉庫寄託約款
13.倉庫業登録後の手続き
14.迷った時には専門家に相談を

1.倉庫業の現在の状況

首都圏や関西圏の高速道路のインターチェンジ付近や湾岸に最新式の倉庫がどんどん建設されてます。国土交通省の建築着工統計調査をみても他の建築物が新型コロナウイルスの影響で軒並み減少している中、倉庫の建築は延床面積あたりで前年比(2019年⇒2020年)26.1%アップと倉庫の建設ラッシュが続いています。また、ゼネコンの工事受注金額の約15%が倉庫の建設といわれています。倉庫が必要になった要因としては、アマゾン、楽天、PayPayモール等のインターネット通販の伸長があげられますが、それ以外にも古い倉庫を何か所にも分散して賃借している企業が、トラックでの横持費用を削減するために新しい倉庫を賃借して1か所に集約するケースがあります。
現在、建設されている倉庫のほとんどが、すべてのフロアーにトラックが直接乗り上げることのできる「ランプウエイ倉庫」です。従来型の倉庫の場合は、1階しかトラックが着床できなかったため、上のフロアーと1階の一部を賃借(もしくは共同利用)する必要がありました。ランプウエイ倉庫の場合はすべてのフロアーでトラックが着床し積込み・積卸しができるので賃借についても荷物を保管しているフロアーのみ賃借することで荷役業務を完結することができます。
このような最新型の倉庫では、自動搬送ロボットやQR読み取り機器を利用した倉庫内作業の効率化、都心のオフィスと同じくらいきれいな食堂や休憩室の設置、アパレルを扱う倉庫では「ささげ業務」を行うための撮影スタジオを設置するなど、従来の倉庫では考えられなかったような働きやすい環境が整備されています。
※「ささげ業務」=アパレル業界の専門用語で撮影・採寸・原稿書きの業務のこと
 
<建物の種類別 着工床面積:国土交通省の建築着工統計調査>

 
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2.倉庫業とは

2-1.倉庫業とは

倉庫業とは寄託を受けた他人の物品を倉庫において有償で保管する事業のことです。この倉庫業を営むためには国土交通大臣への登録をしなければなりません。ただし、10万平方メートル以下の場合は各エリアの運輸局長への登録となります。登録を受けた倉庫会社は、お客様からの物品を民法・商法で定められた寄託という規定に基づいて預かります。倉庫業の登録をうけた会社は倉庫業法を順守しこの法律に基づいて国土交通省(もしくは運輸局)の指導・監査をうけることになります。自社の物品のみを保管する場合、使用していない倉庫の全部または一部を賃貸する場合(面積当たり○○円で賃貸)は賃貸借になりますので、倉庫業の登録は不要です。

 
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2-2.倉庫業と営業倉庫について

倉庫業というのは、寄託を受けた他人の物品を倉庫において保管する事業であり、倉庫業法で登録をうけた会社のことをいいます。営業倉庫は倉庫業法で登録された倉庫施設のことをいいます。新たに倉庫業を登録しようとする場合は、購入、賃借もしくは新規建設のいずれかの手段で1つ以上の営業倉庫を持っているひとが必須条件となります。つまり倉庫業を営む会社は1つ以上の営業倉庫を持っていなければなりません。その後事業拡大に応じて営業倉庫を増やしていくことが可能です。大手の倉庫会社で全国展開されている会社は複数の都道府県に営業倉庫を持って倉庫業を行っています。営業倉庫が1つしかなく、何らかの事情でその倉庫が営業倉庫でなくなった場合(自家用倉庫に転換など)は、会社として倉庫業の登録が廃止されます。
 
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3.倉庫業の登録が必要な倉庫・不要な倉庫

倉庫は大きく2種類に分類され、企業などで自社の物品の保管を目的とする倉庫を「自家用倉庫」(保管庫と呼ばれる場合もあるが以下、自家用倉庫で統一して記載)といいます。これに対し他者の物品を保管する目的の倉庫のことを「営業倉庫」といいます。倉庫業法ではこの営業倉庫について定められており、倉庫業の登録を行うためには営業倉庫を1つ以上持っていることが条件となります。
倉庫業を行っている会社は営業倉庫を持って、その倉庫で他者の物品を保管します。倉庫業法でいわれている保管という行為は民法・商法で規定されている寄託行為と呼ばれている行為であり、その保管には善良なる管理者の注意義務が課せられています。つまり保管・在庫管理や入出庫業務の管理責任、寄託物品に対する火災保険の付保と事故があった際の補償はすべて倉庫業である受託会社の責任になります。
営業倉庫では有価証券である倉庫証券を発行することができ、倉庫に寄託している物品ではなく、倉庫証券を持って他人に売買することができます。ただし、現在倉庫証券を発行しているのは穀物関係の一部のみになっています。
このように営業倉庫を所有する場合は倉庫業の登録が必要ですし、自家用倉庫のみの場合は倉庫業の登録が不要です。
自家用倉庫の場合は、倉庫業法の対象外となりますので、工場や事務所を目的として建てられた建物で、現在は使用されていない場合は、登記簿上の用途に関係なく倉庫として転用することが可能です。
自家用倉庫を自分の会社で利用せず、他人に使用させる場合は、倉庫のスペースの全部または一部を面積貸しします。あくまでも建物の一部を賃貸するだけですので、営業倉庫の業務を行うことはできず、借り受けた側が自家用倉庫として自社の物品を管理します。
 
<営業倉庫と自家用倉庫の違い>

 

 
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4.倉庫業を営まない倉庫

営業倉庫の登録を受けるためには、倉庫業を営む倉庫(用途コード:08510)でなければ登録することができません。ではなぜ、わざわざ営業倉庫の登録ができない倉庫業を営まない倉庫(用途コード:08520)で建設するのでしょうか。
1つめは建設コストの問題があります。倉庫業を営む倉庫の仕様で建設する場合は外壁・床の強度に厳しい制限があります。特に床の強度は3900N/㎡以上の耐荷重が必要です。1Nは約0.102kgですので、3900Nは約397.8kgになります。倉庫の耐荷重は約400kg/㎡以上が必要になります。オフィスビルや店舗ビルの耐荷重は約290kg/㎡以上ですので重量物を保管する可能性のある倉庫は、耐荷重の基準が厳しいということがわかります。
2つめは、メザニン(中2階)を増設して保管面積を多くしたいという意向がある場合です。メザニンを増設するは鉄筋・鉄骨のみの立体架台ですので、コンクリートが入った場合と比べて耐荷重強度は弱く、軽量物のみを保管するスペースになります。
3つめの理由として、倉庫業を営む倉庫を必要としない場合です。大企業や大手インターネット通販の会社が1棟まるごと倉庫を建設するもしくは賃借する場合です。この場合は自社の物品のみの取り扱いですので、他人の物品を寄託することはありません。大手デベロッパーが建設している最新の倉庫はほとんどが倉庫業を営む倉庫として建設されていますが、大手の製造業や流通業の場合でこれらの倉庫を1棟借りして自家用倉庫として使用している場合があります。
 

 
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5.営業倉庫の一部を自家用倉庫に変更する場合は注意

倉庫で物品を保管しているお客様から貴重品を保管したい。ついては鍵のかかる倉庫でその鍵はお客様が所有したい。といった依頼があった場合に、営業倉庫は物品の管理は倉庫会社が行いますので、鍵を渡してお客様が管理することはできません。倉庫業法上は営業倉庫から自家用倉庫に転換して、面積貸しをすることになります。この場合、営業倉庫の全部のスペースを自家用倉庫に転換してしまうと、倉庫業として営むことができなくなってしまうので、営業倉庫の一部のみを自家用倉庫に転換することになります。倉庫業を継続しながら倉庫の一部を自家用倉庫として使用することができるかについては、その状況ごとに運輸局と相談をしながらその可否を判断していきます。
倉庫の一部を自家用倉庫に転換した場合に、また営業倉庫に戻す場合には注意が必要です。現在の倉庫業法上の定めに基づいて営業倉庫を取得している場合でも、将来的に倉庫業法が改正されて条件が厳しくなった場合には、その施設条件では再び営業倉庫の登録を受けられなくなる可能性があります。
このように、営業倉庫の一部を自家用倉庫に転換するのはかなり注意を要します。もし、お客様から鍵のかかる倉庫で自社で鍵を管理したい、といった要望を受けた場合は、セキュリティーの整った自家用倉庫を借りて転貸する方法をおすすめします。
 
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6.倉庫業の料金体系

6-1.才建て・坪建て表記の料金は使えません

倉庫業界の慣習として才(注1)、坪(注2)建てで料金を決めることがありますが、計量法で才・坪を契約書面、注文書書面に記載することが禁止されています。必ず、㎥(立法メートル)、㎡(平方メートル)建てで契約書に記載するようにしてください。
(注1)才(さい):30cm x 30cm x 30cm=0.027㎥
(注2)坪(坪) :3.3㎡<計量法に準拠した契約書への記載例>
①才建てで料金を決めた場合
入庫料:〇〇円/0.027㎥
出庫料:△△円/0.027㎥
保管料:◇◇◇円/0.027㎥(3期制)
②坪建てで料金を決めた場合
賃借料:□□□□円/3.3㎡(自家用倉庫の場合のみ)
 
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6-2.寄託契約に基づく倉庫業の料金体系

倉庫業として使用する倉庫は、倉庫業法で登録された営業倉庫ですので、民法・商法に基づく寄託契約を締結します。荷主企業から寄託をうけた物品を自社の営業倉庫で保管します。寄託契約で収受する保管料は、あらかじめ決められた保管料に対して保管があった物量・日数分を収受します。保管料:◇◇◇円/0.027㎥(3期制)といった具合に才建てをべースに決めた場合は、その料金を元に㎥(立法メートル)換算した料金を決定します。保管に付随して行う入庫業務、出庫業務についても入庫料、出庫料を収受します。入庫料、出庫料も才建てをべースに決めた場合は、その料金を元に㎥(立法メートル)換算した料金を決定します。同じような大きさの段ボール箱を保管している場合は、保管料:◆◆◆円/個、と段ボール1個あたりで保管料、入庫料、出庫料を設定します。
営業倉庫で、坪建て契約(㎡・平方メートルの面積で契約)ができるかどうかの相談をよく受けるのですが、寄託契約で保管している物量のみ保管料として収受しますので、月額固定の坪建て契約(㎡・平方メートルの面積で契約)をすることはできません。どうしても坪建て契約をする場合は、営業倉庫とは別の自家用倉庫で賃貸借契約を締結する必要があります。
 
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6-3.倉庫保管料の3期制とは

倉庫保管料の3期制とは、1か月を「1日~10日」「11日~20日」「21日~末日」の3期間に分けて保管料を計算することをいいます。
①1期あたりの保管料金の算定方法
保管料=(前期末在庫数+今期入庫数)x 保管単価
※前期末在庫数は、今期の期初の在庫数と同じ数量②実際の在庫数、入庫数、出向数をもとに計算
 

 
(保管単価を100円で計算)
第1期:保管数(8個)x100円=800円
第2期:保管数(9個)x100円=900円
第3期:保管数(10個)x100円=1000円
合計 :800円+900円+1000円=2700円
※保管料の算定における保管数は、「前期末在庫数(今期の期初の在庫数)+今期入庫数」で算出します。第3期の場合で21日に4個出庫されてその後22日に1個入庫した場合は、21日~末日の在庫数の最大が6個となりますが、21日の朝一番の時点(前期末(20日)の在庫数)が9個であり、22日に1個入庫していることから第3期の保管料は10個分支払うことになります。
 
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7.運送業に倉庫業をプラスすることでさらにパワーアップします

倉庫業を単独で開業するのも1つの方法ですが、既に運送業を行っている会社がプラスして倉庫業の登録を行うことによりさらにパワーアップします。荷主企業が自社で行っている倉庫業務をアウトソーシングしたい場合に、倉庫業の登録を持っているとその受け皿として倉庫業務を一括受注することができるからです。
荷主企業から運送業と倉庫業を一括して請負うことにより、運送業単独ではできなかった業務の効率化、待ち時間の短縮や積込み・積卸し業務の効率化を倉庫業務とあわせて実現することができます。
倉庫業というのは、保管する物品(商品)の特性や配送の数量単位、配送頻度が荷主企業ごとに異なりノウハウの蓄積に時間がかかるため、一朝一夕に委託会社を変更しづらいという点があります。つまり、一度、荷主企業と倉庫業で取引を始めるとロングスパンでの取引が期待できます。
 
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8.都市計画法・建築基準法、倉庫業法上の留意点

8-1.都市計画法・建築基準法上の留意点

都市計画法・建築基準法では、①準住居地域を除く住居地域、②開発行為許可を有しない市街化調整区域では倉庫が建てられないことになっています。用途が倉庫業を営む倉庫となってたとしても、現在では、その地域に建設されている倉庫は営業倉庫の登録が認められていません。
物件の建築、購入、賃借の前にこれらの地域に該当しないことを確認する必要があります。
 
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8-2.倉庫業法上の留意点

倉庫業の登録申請を行うにあたって倉庫業法上の留意点を以下3項目あげておきます。

①倉庫業以外の者が禁止されている行為

倉庫業法第3条では、「倉庫業を営もうとする者は、国道交通大臣の行う登録を受けなければならない」とされています。無登録で倉庫業を行った場合は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金が科されます。倉庫業を営む者以外の者が、「責任を持ってお預かりします」とか「確実に保管いたします」のような倉庫業と誤認させるような表示、広告その他の行為をしてはならないとされています。

②倉庫業の登録拒否要件

倉庫業法第6条で倉庫業に登録できない要件が定められています。
1.申請者等が、倉庫業の登録取消をうけてから2年経過していない等の欠格事由に該当する場合
2.倉庫業法で定める施設設備基準に適合しない場合
3.倉庫管理主任者を確実に選任すると認められない場合

③倉庫業にあたらない例

1.寄託でないもの
・預金などの消費寄託
・運送契約に基づく運送途上の一時保管(デポ等の積み替え拠点)
・修理等の役務のための保管
・自家用倉庫での保管
2.営業でないもの
・農業倉庫
・共同組合の組合員に対する保管事業
3.政令で除外されているもの
・銀行の貸金庫などの保護預り
・修理等役務の終了後に付随して行われる保管
・ロッカー等外出時の携行品の一時預かり
・駐車場、駐輪場

 
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8-3.倉庫業にあたらない運送契約に基づく運送途上の一時保管とは

倉庫業法では、運送契約に基づく運送途上での一時保管は、運送とみなされ保管であっても倉庫業の対象外とされています。長距離輸送の場合は、トラックがそのままお客様のところまで配送するのではなく、幹線部分は大型トラックで輸送し、デポや積み替え拠点で2トントラックなどの小型トラックに積み替えてお客様のもとに運びます。このデポや積み替え拠点で納期調整などで1日から数日保管することがあります。この場合、運送契約は発地点からお客様のところまでであり、途中のデポや積み替え拠点は運送途上とみなします。よって、ここでの保管は倉庫業の対象外となっています。あくまでの在庫として保管するのではなく、お客様への配送日時が決まっている場合が倉庫業対象外です。お客様からの注文がまだ確定ではなく、単にお客様の近くの倉庫に在庫しておく場合は、運送途上にあたらず倉庫業にあたります。
 
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9.営業倉庫の種類と施設設備基準、倉庫の特徴

倉庫業法施行規則では、保管する物品ごとに8種類に分類されています。最近大手のデベロッパーが建設している倉庫はほとんどが1類倉庫の施設設備基準を満たしている倉庫ですので、特殊な形態を除き、1類倉庫で倉庫業を営む形になります。最近は電気自動車の普及やZEH(ゼロエネルギーハウス)の普及により蓄電池(大型バッテリー)の保管依頼も増えてきました。容量によっては危険品倉庫で保管しなければならない場合もありますので注意が必要です。
 

種類 施設設備基準 倉庫の特徴について
1類倉庫 13項目すべて基準を満たす 一番基準の厳しい倉庫で、いろいろな貨物を保管することができます。しかし、冷蔵倉庫、危険品倉庫での保管が義務づけられている物品は保管できません。
2類倉庫 耐火性能が不要  1類倉庫に比べ保管可能な品物が制限されます。
3類倉庫 耐火性能に加え、防湿、防水、遮熱、防鼠性能も不要 燃えにくく、湿気にも強い貨物が保管されます。
野積倉庫 屋外  柵や塀で囲まれた区画
 水面倉庫 屋外 原木を水面で保管する倉庫
貯蔵槽倉庫 サイロ・タンク等 穀物や液体等を保管する倉庫
危険品倉庫 避雷針、防火・消化設備 爆発物、引火性物質等第7類物品を保管する倉庫
冷蔵倉庫 冷蔵設備 10℃以下で保管できる倉庫

 
所有(もしくは賃借)している倉庫が上記のどの種類の該当するかは、一級建築士の協力をもとに、施設の詳細の要件をもとに判断をします。
 
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10.倉庫業登録のフローチャート


10-1.定款の目的欄に倉庫業を追加

民法第34条(法人の能力)において「法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。」とされており、倉庫業の登録の要件として定款の目的欄に倉庫業が記載されていることが必要です。定款の変更には株主総会の特別決議で出席した株主の3分の2以上の賛成が必要です。定款に倉庫業が記載されていない場合は、定時株主総会での議事の1つとして定款を変更するか、臨時株主総会を開催して定款変更を行い追加します。
 
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10-2.事前準備

①運輸局への事前相談
取り扱う物品はどのようなものか、営業倉庫を登録しようとする施設の規模はどのくらいかを運輸局に相談して確認します。営業倉庫として登録できる物件の要件を確認します。
②倉庫の物件選定
今から建てるか、既存物件を購入するか、賃借するかを決定し対応する業者(不動産会社、建設会社、デベロッパー)に運輸局で確認した施設設備基準を元に倉庫の候補を決定します。
③地方自治体等への事前相談
都市計画法・建築基準法に基づく用途区域に建てられているかを確認します。新たに建設する場合は「倉庫業を営む倉庫」として建設できるかできないかで賃貸条件が大きく異なってきますので、地方自治体(建築指導課・都市計画課)への確認は大変重要です。
 
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10-3.登録申請

①物件の決定
倉庫業の登録可能な対象物件が決まったら、物件所有者・デベロッパー(購入の場合)、不動産会社(賃借の場合)、建設会社(新たに建設する場合)と契約します。
②登録申請書類の作成
専門家(行政書士)に申請書類の作成を依頼します。
 
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11.倉庫管理主任者

倉庫管理主任者は平成14年(2002年)の倉庫業法改正により設けられた資格です。倉庫業の登録を受けた事業者は倉庫管理主任者を選任し、国土交通省令の定める倉庫管理に関する業務を行わせなければなりません。

①倉庫管理主任者の業務内容
・倉庫における火災の防止その他倉庫の施設の管理
・倉庫管理業務の適正な運営の確保
・労働災害の防止
・上記3項目に関して現場従業員に研修を実施
※倉庫管理主任者マニュアルにて詳しく定められています。

倉庫管理主任者マニュアル:国土交通省発行(令和元年6月改訂版)

②倉庫管理主任者に選定されるための要件(下記のうち1つを満たす必要があります)
・倉庫の管理業務に関して2年以上の監督的実務経験もしくは3年以上の実務経験を有する者
・実務経験がない場合は、倉庫協会が主催する「倉庫管理主任者講習会」(1日講習)を終了した者
・その他、国土交通大臣が上記と同等以上の知識及び能力があると認める者

③倉庫管理主任者の欠格事由
・1年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わってから2年を経過しない者
・倉庫業法に基づく取消をうけてから、2年を経過しない者
 
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12.倉庫業登録申請に必要な書類


12-1.倉庫業登録申請に必要な書類一覧

①倉庫業登録申請書
国土交通省の指定様式を使用します。
②倉庫明細書
添付する図面の詳細を記載した資料です。添付図面と齟齬がないように記入します。
③施設設備基準別添付書類チェックリスト
申請にあたっての添付書類の目次としての役割をしています。
④登記簿謄本(土地・建物)
原本が必要です。
⑤建築確認済証・完了検査済証
添付書類の中で最も重要な書類です。
建築確認済証には、建築確認申請書の1面から5面を必ず添付します。
建築確認済証と完了検査済証の2つで1セットです。
用途欄のコード番号が「08510」(倉庫業を営む倉庫)になっているかを確認します。
⑥その他図面以外の書類
警備状況説明書・警備契約書、構造計算書等を添付します。
⑦図面関係
倉庫付近の見取り図、倉庫の配置図、平面図、立面図、断面図、矩計図、建具表等
⑧倉庫管理主任者関係書類
倉庫管理主任者配置状況及び資格要件確認書を所定様式に従って記入します。
⑨法人登記関係書類
商業登記簿謄本(登記事項証明書を含む)を添付します。個人で申請する場合は戸籍謄本を添付します。
⑩宣誓書
欠格事由に該当しない旨の宣誓書を作成し添付します。
倉庫寄託約款(3部)
申請時でなくても営業を始める30日前までに提出すれば構いません。
運輸局用、運輸支局用、控えの3部提出する必要があります。
 
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12-2.検査済証(完了検査済証)

倉庫業の登録申請にあたって最重要書類です。建設工事着手前に適法かどうかを確認して建築確認済証を受領してから工事に着手します。工事完了後、地方公共団体の建築主事もしくは民間の指定確認検査機関が完了検査を行い、適合していると認められた場合に検査済証が発行されます。この検査済証の検査を行った建築物の概要欄の用途の部分に「倉庫業を営む倉庫」と記載されています。
一度発行された検査済証は再発行されません。古い建物で検査済証を紛失している場合は、管轄する地方公共団体(市役所・区役所等)で「台帳記載事項証明書」を発行してもらい運輸局に事前確認の上、検査済証の代わりにこれを提出します。
完了検査をうけておらず、検査済証自体が発行されていない建物もあります。1998年で完了検査をうけて検査済証が発行された割合が約38%となっています。現在でも90%の検査済証の発行率となっており必ずしも建物すべてが完了検査を受けている訳ではありません。このような検査済証が発行されていない建物の場合は営業倉庫の登録を受けることができませんので、中古の倉庫を購入、賃借する場合は、まず最初に検査済証があることを確認しておく必要があります。
 
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12-3.倉庫寄託約款

倉庫寄託約款とは、倉庫業を営む者(倉庫業者)が倉庫に物品を預ける寄託者と行う取引(寄託契約)に適用される契約内容を定めた書面のことをいいます。国土交通省が標準倉庫寄託約款を定めており、ほとんどの倉庫会社がこの標準倉庫寄託約款を使用しています。また、倉庫業法第9条で利用者の見やすいように掲示することを義務づけられていますので、倉庫会社の事務所や、ホームページなどに記載されています。標準倉庫寄託約款の(甲)は、倉庫証券の発行許可を受けた国土交通大臣の許可を受けた倉庫業者用の約款で、(乙)は、倉庫証券を取り扱わない倉庫業者用の約款です。現在では穀物を扱う倉庫以外はほとんど倉庫証券を発行しませんので、(乙)が一般的に利用されています。
 
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13.倉庫業登録後の手続き

<登録後すぐに必要な手続き>
①登録免許税(9万円)の納付
②保管料、入出庫料(荷役料)の料金を30日以内に届出

<毎期ごとに必要な手続き>
①期末倉庫使用状況報告書を当該四半期経過後30日以内に提出
②受寄物入出庫高及び保管残高報告書を当該四半期経過後30日以内に提出
 
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迷った時には専門家に相談を

14.迷った時には専門家に相談を

倉庫業は今後ますます発展していく注文の企業です。倉庫業を開業するには運輸局への登録が必要であり、提出する書類が多くその1つ1つが細かい内容を記載しなければなりません。当事務所は運輸・物流専門の法務事務所で倉庫に関しての専門的な知識・経験を有しています。これから倉庫業の登録をされる皆様に最短での開業へとナビゲートしていきます。運輸局への登録が完了して終わりではありません。倉庫業開業後のビジネスについても経営者に寄り添った支援をいたします。
 
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楠本浩一

代表 行政書士

楠本浩一

物流業界で20年以上法務担当の仕事をしてきました。現場や業務に即した法務相談を専門としていますので、お困りのことがありましたらご相談ください。英語での対応も可能です。